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2007年12月24日

デジタルデータも良し悪し

身辺メモ: Googleのバックアップは誰が取るのだろう。

何となく、記録がデジタルになったことで、その記録が「メディアの物体的制約」から逃れたような気がしていたからじゃないかと思う。

この一文にはまったく同感で同時にはっとさせられた。
実際デジタルでありつつ可搬性の悪いデータというのが
うちにもけっこう沢山ある。

昔Macでバックアップ用途に使っていたZipディスクが30枚ぐらいあるが
そもそもZipドライブがSCSI接続というところからして
今時点でどうするんだよという「物理的」な障壁がある。
OSやファイルシステムやファイル形式等々は
まだソフトウェアで解決する方法が無いではないだろうけど
こうしたレガシーな物理インターフェイスが障壁になると
あっさりと隔絶されたエリアのデータになってしまう。

現状そこまでの問題ではないにしても
自宅で使っているHDDレコーダーが
DVD-Rをちゃんと認識しなくなってしまったせいで
録画データを外に出せなくなってしまった。
一応ネットワーク経由でPCに吸出しも可能なはずだが
家庭内で別のネットワークに存在していることもあり
さくっとコピーすることができない状況。
引越し前はDVD-Rにもきちんと焼けたし
同一ネットワークにあるPCに普通にコピーできたが
その両方の道が絶たれた状況では
ものすごく使い勝手の悪いデータになってしまった。

会社でもペーパーレスとは言い難い状況だし
そもそもペーパーレスって効率いいのか?
というと判断の難しいところ。
デジタルデータも良し悪しだなぁと思う昨今です。

投稿者 kengochi : 22:34

2006年02月09日

情報そのものへの課金の難しさ

天気予報のXMLキター!

さて、あなたは気象庁に月額10万円超払ってやっともらえるXMLを使いますか? それともライブドアWeather Hacksを使いますか?(笑)

情報そのものに課金する
情報そのものに対して対価を求める
ていうことがどんどんと難しくなっていく。
とくに「デジタル化」可能な情報については。
デジタル化されてどこまでもコピー/複製されていくと
情報そのものに対する価値はどんどんと低下していき
どこでも手に入るありふれた情報になっていく。

逆に情報がどんどんとあふれていく世界では
取捨選択、編集にこそ価値が産まれてくる。

かといって、情報を作り出す人が対価を得られなくなれば
どこから情報が出てくるのか。
CGMだけで大丈夫なのか。

--

ってこれ、そのまま「音楽」も同じ状況だよなー。
音楽もコピー可能な情報だから。
どんどんと一般の人にも高品質な「音楽制作環境」が
とんでもなく安い値段で手に入るようになってるし。
10数年前に1000万円とかしたシンクラビアみたいなものが
今や数十万円のありふれたPC環境の中で再現可能だったりする。

iTunesもそのうち曲に対する課金じゃなくて
セレクションに対する課金になるんじゃないかな。


逆にライブはどこまでいってもコピー不可能。
体験を売るっていうのはそういう意味でもあるね。

投稿者 kengochi : 23:40

2005年07月29日

情報に対するラベリングの主権

伊藤直也の「アルファギークのブックマーク」

キーワードでも情報のつながりは表現できていたのですが、そのつながり具合は del.icio.usなどのつながりとだいぶ性質が違う、機械的で硬い繋がりでした。

naoyaさん@はてな のfolksonomyについての記事。
いつものように非常にわかりやすくまとめられています。
ただ、上に引用した部分については僕の感想と少し違ったので書いてみます。

はてなのキーワードは文章の中身を解析して単語をピックアップしています。
(よね?これが違ったら前提が違ってしまうので以下の文章は全部無意味です!)
del.icio.usや現在はてなブックマークに実装されているタグ
閲覧者が勝手につけるラベルです。
ページ内容(テキスト)からキーワードをピックアップしていくと、
情報の中身的には対して意味が無いものの
単語単体で重み付けをするとそこそこ意味のある単語があがってくることがあります。
また、キーワード抽出ということは必然的にテキストから情報を拾ってくるわけで
例えばある特定の画像に着目した場合などはテキスト内にそのラベルに
ふさわしいものがなければキーワードを拾ってくることができません。

テキスト内にある単語からしかラベルをつけることができない
という制限がはてなのキーワードには存在します。
#ロボット型検索エンジンにも似たような制限がありますが
 googleの場合は被リンクのアンカーからもキーワードを拾っています。

タグの場合は閲覧者が勝手にラベルの文言を選択することができます。
テキスト内に入っていない文字列をタグ付けすることも可能なわけです。


これは情報(ページ)にラベルをつけるのが
情報(ページ)の発信者なのか閲覧者なのか
というところに一番大きな差があるんじゃないかと思っています。
#実際は発信者が直接キーワードを制御することはできませんが。

当初ははてなブックマークに対して
「キーワードじゃなくてタグにしてほしいなぁ」と思っていたわけですが
実際にタグが実装されてからは違った感想をもつようになりました。
機械的-人間的という対比よりは
「発信者主体のキーワード」

「閲覧者主体のタグ」
の違いなのかなと。
また、その両立というのは案外面白いなぁと最近感じています。

この記事のタイトルで「情報に対するラベリングの主権」と書いています。
記事の書き始めの時点では主権が発信者から閲覧者に移動したと思っていたのですが
「発信者にあった主権がある程度閲覧者に分散したのだ」と言えそうです。

投稿者 kengochi : 11:00