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2007年12月02日

TENORI-ON :ディジタルコンテンツの未来

[event]

ディジタルコンテンツの未来:シンポジウム

「新領域創造専攻 発足記念シンポジウム」 - 明治大学大学院 理工学研究科

スペシャルトーク&ライブ

『メディアアーティスト岩井俊雄の到達点・21世紀の楽器 TENORI-ON』
メディアアート界の第一人者である岩井俊雄氏が、21世紀の楽器として提案する「TENORI-ON」。このスペシャルトーク&ライブでは、それまでの岩井氏の 軌跡をたどり、いかにTENORI-ONに集約されたかを語ります。

明治大学があたらしく大学院を創設するとのことで
その記念イベントとして行われたシンポジウムを見てきました。
明治大学のアカデミーホールは1200人ぐらい入るらしいので
かなり大きいホールなんですが、けっこう入ってた気がします。

前半の岩井さんのセッションでは最近イギリスで販売された
というTENORI-ONの実演と、TENORI-ONまでに至る活動の紹介がありました。

そもそもは紙のパンチ式のオルゴールから着想をえて
いわゆる楽譜は苦手であっても、何かしら音が
ビジュアライズされているものへの興味から
TENORI-ONにまで至る数々の作品が生まれたとのこと。
ファミコンのディスクシステムで販売されていたオトッキーも
岩井さんの作品だったとははじめて知りましたよ。
もう20年も前の作品なのですが、その頃からの
ある種一貫した流れというものを感じることができました。

その後、YAMAHAのMSXやワンダースワン等々のデバイスでも
いろいろな作品を発表しつつ「インターフェイスとしての楽器」
というところに行き着いたという話だった、と理解しました。
TENORI-ONもYAMAHAとの共同開発という形のようですが
名機DX-7をはじめとするシンセサイザー等々の「新しい楽器」も
ピアノやバイオリンやギターといった固有のインターフェイスを
生むにはいたらず、ピアノ式の鍵盤を使っていることをよしとせず
機能が外側に出ているものを目指して、今のTENORI-ONに
たどりついた、という話がとても興味深かったです。

楽器や演奏することの身体性に関わる部分ですし
ソフトウェアとしてのTENORI-ONだけであれば
PC用のソフトウェアでもゲームソフトでもいいわけですが
楽器としてMacBookを演奏するような状態よりも
テルミンのようなソフトとハードが一体となった「楽器」
を作っていかなくてはいけないのでは、という
使命感のようなものも感じました。
実演もやってくださったのですが見ていても面白かったです。
かなり欲しくなりました。
TENORI-ON (テノリオン) - 関心空間によると
英国で14万円強の価格で販売されているようです。
現在は英国でのみテストマーケティング中だそうですので
日本でも近いうちに販売が開始されるのではないかと思います。

英国では楽器屋さんではなくてレコード店等で販売されていて
それは「自分で表現したいけどツールが無い」人が沢山いるのでは
という仮説から、既にツールである楽器に興味がある人がくる
楽器店ではなく、音楽が好きな人が集まるレコード店で販売している
ということで、その話もとても興味深かったです。

後半のパネル討論については次のエントリーで書きます。

投稿者 kengochi : 2007年12月02日 23:08